2021

吐き気のする年だ

灯りが消えた日の合格通知
泣いてる横で始まる新喜劇
水が流れるピアノが聞こえれば、電波では苦悶のドラマ
そうだ。葬式をしたら次は結婚式をしよう

目を閉じれば笑い声と、怒号と、啜り泣く声
僕は知らん振りして毎日君を愛した

居酒屋に薬局
古本屋にスーパー
病室に幼稚園
街並みはすでにアンバランス
それはもう当たり前と言えたけど
朝の光は気が狂いそうな午後へと流れてしまう

人がどこへ向かうかはどうでもいい


ただ、あんたはどこに行く。

知らん顔させずに、なぜいつも呼び止める。

ひとつづり

寄木 ひとり 手で遊び、言葉で遊ぶ、ひとといろの縁結び。 手の演劇、詩、文劇、詩劇、文字体アート ※無断転載、転載禁止

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